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抱水クロラール(ほうすいクロラール、Chloral hydrate)

抱水クロラール(ほうすいクロラール、Chloral hydrate)は示性式CCl3CH(OH)2で表される化合物。CCl3CHO・H2Oと表記されることもある。IUPAC名は2,2,2-トリクロロ-1,1-エタンジオール(2,2,2-trichloro-1,1-ethanediol)。CAS登録番号は302-17-0。融点57℃、沸点96.3度の無色か白色の結晶または結晶性粉末で、強い吸湿性がある。鼻を突く刺激臭があり、水に非常によく溶け、エタノール、ジエチルエーテルに溶けやすい。強酸化剤と激しく反応する。塩基と反応してクロロホルムおよびギ酸塩を生成する。
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通常、ハイドレート(-CH(OH)2)は不安定なためアルデヒド(-CHO)として存在するが、抱水クロラールは隣にある塩素原子の電子求引性効果によってハイドレートとして安定に存在する。

エタノールを塩素化することで得られる。

4 Cl2 + C2H5OH + H2O → Cl3CCH(OH)2 + 5 HCl

薬効 [編集]
抱水クロラールには沈静、催眠、抗けいれん作用があるため、バルビツール酸系とともに睡眠薬として用いられたが、安全域が狭く依存性も強かったため、より安全なベンゾジアゼピン系睡眠薬の開発によりそれらに取って代わられ、現在では睡眠薬としてはほとんど用いられない。また、麻酔作用も有しており、1853年に最初の静脈麻酔薬として用いられたが、その後はその安全域の狭さと作用の遅さのためにあまり使用されなかった。現在、動物用を除き麻酔に用いられることは無い。

非合法な使用法としては、体の自由を奪うため飲み物へ混入する事例が多い。

生物学分野では抱水クロラールとアラビアガム、グリセリンなどを混合して作るガムクロラール系封入剤が、ダニや微小昆虫の形態観察のための半永久プレパラート作成に、盛んに用いられている。

農薬のDDTは抱水クロラールを出発物質として合成され、その反応の中間体として無水のクロラールが生成している。

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2009年06月18日 09:38に投稿されたエントリーのページです。

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